8月(葉月)の上生菓子のご紹介
8月(葉月)の上生菓子
①里の萩(さとのはぎ)
小倉餡包みの草色と白煉切のキントンソボロです。
本紅色新挽粉を散らして『夏萩』を表しました。
和菓子職人:石井光一
萩の花は、秋の七草のひとつです。9月頃に蝶形の花を総状につけます。
山地など、秋の到来が早いところでは、夏の間に早々と咲くものを
『夏萩』といいます。
草色のキントンソボロで、萩の葉が青々と茂っている様子を表し、
本紅新挽粉をかけて『萩の花』に見立てました。
②涼やか(すずやか)
白中割餡包みの黒すり胡麻入り雪平餅です。
水色錦玉を流し、朝顔の葉を付けて、涼やかな『井戸辺』の風景を模りました。
和菓子職人:石井光一
8月は、一年を通して一番暑い季節です。
涼を求めて、水辺に出かけることも多くなると思います。
涼水の中でも、一番冷たい水が地下から湧き出る井戸水で、
夏の暑い季節の涼しげな井戸辺の風景を雪平餅を使い、涼感たっぷりに
仕上げてみました。
③紅芙蓉(べにふよう)
薄紅色と白煉切のボカシで『芙蓉の花』を模りました。
中餡は、小豆皮むき餡です。
和菓子職人:石井光一
芙蓉の花は、晩夏から初秋にかけて淡紅色の10センチほどの
五弁の花を咲かせますが、一日で萎びてしまいます。
まれに、白花もあり『白芙蓉』といい、はじめは白色から紅色に変わる『酔芙蓉』の
八重咲きもあるそうです。
可憐に咲く芙蓉の花を煉切餡を使い表現しました。
④桔梗(ききょう)
紫色と白煉切のボカシで、『桔梗の花』を模りました。
中餡は、小豆皮むき餡です。
和菓子職人:石井光一
萩の花と同じように、桔梗の花は、秋の七草のひとつです。
秋の七草という位ですから、秋に咲くイメージがありますが・・・
開花時期は夏です。
夏の暑い時期に咲く紫色が涼やかな気持ちにさせてくれます。
そんな、桔梗の花を煉切餡を使い表現しました。
⑤晩夏(ばんか)
黄味中割餡に半栗を付けて『栗かの子』に仕上げました。
赤とんぼと氷餅を塗して、秋の近づく『晩夏』を表しました。
和菓子職人:石井光一
最近では、猛暑と呼ばれる暑さですが、下旬ともなると朝晩は涼しくなり
なんとなく秋の気配が感じられます。
そんな風景を表現したく、栗かの子を使い『初茜』と『氷餅』で涼しげな
風を表し、夏惜しむ晩夏を仕上げました。
和菓子職人が丹精込めた上生菓子でございます。
お茶の席等に、是非、お使い下さいませ。
お問い合せ
フリーダイヤル
0120-882638
https://www.kuradukuri.jp/mail.php
7月(文月)の上生菓子が決まりました。
7月(文月)の上生菓子が決まりました。
①海の日(うみのひ)
小倉餡包みの水色とすり胡麻入り白色のキントンソボロです。
カニをのせ海辺の風景を表しました。
和菓子職人:石井光一
◆和菓子職人のコメント
梅雨も明けて、夏真っ盛りの季節となりました。
7月1日頃に、各地の海水浴場で安全を祈って「海開き」の行事が行われます。
7月20日は、海の日。
国民の祝日になっていますね。
水色と、すり胡麻入の白キントンソボロで、海と砂浜を表し・・・
カニを乗せて、夏本番の海辺の風景を表現しました。
②朝顔(あさがお)
白中割餡包みの白雪平餅です。
薄紅錦玉を流し、葉を付け『朝顔の花』を模りました。
和菓子職人:石井光一
◆和菓子職人のコメント
夜明けとともに咲き始める朝顔は、暑さにも負けずに涼しげに
花を咲かせ心が癒されますね。
茎と葉も青々と茂り、涼しげに咲く朝顔の花を引き立てます。
朝顔の花を雪平餅を使い、窪みに錦玉を流し葉を付けて
朝顔の花をお作りしました。
③河原撫子(かわらなでしこ)
薄紅色と白練切のボカシで『撫子の花』を模りました。
中餡は小豆皮むき餡です。
和菓子職人:石井光一
◆和菓子職人のコメント
撫子の花は、『撫でし子』と語彙が通じることから、しばしば子供や
女性に例えられています。
代表例が女子サッカーの『なでしこジャパン』などではないでしょうか。
可愛らしく純情可憐に咲く花『なでしこ』を煉切餡を使い、表現しました。
④向日葵(ひまわり)
黄色と白煉切のボカシで、夏空に大輪を咲かせる『向日葵』を表しました。
中餡は、小豆皮むき餡です。
和菓子職人:石井光一
◆和菓子職人のコメント
私が数ある花の中で、一番好きな花は『向日葵』です。
うだるような暑い時期に、夏の青空と太陽に向かってたくましく咲く姿を
見ると元気がもらえます。
そんな向日葵を煉切餡を使い、大輪の花を咲かせてみました。
⑤星祭(ほしまつり)
柚子餡包みのうぐいす豆かの子です。
うぐいす豆で『笹』を表し、氷餅の天の川にのせて『七夕』を表しました。
和菓子職人:石井光一
◆和菓子職人のコメント
七夕は、年に一度の天の川の両岸にある彦星と織姫とが橋を渡り、
相合する星を祭る行事です。
うぐいす豆かの子を使い、うぐいす豆の緑で葉竹を・・・
水色氷餅で、天の川を・・・
星をつけて・・・
夏のきれいな夜空を流れる流れ星を表し、七夕を表現しました。
和菓子職人が丹精込めた上生菓子でございます。
お茶の席等に、是非、お使い下さいませ。
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6月(水無月)の上生菓子
6月(水無月)の上生菓子
6月(水無月)の新作上生菓子が決まりました。
①雨あがり(あめあがり)
小倉餡包みの若草色と白色のキントンソボロです。
錦玉を乗せ、雨あがりの風景を表しました。
和菓子職人:石井光一
◆和菓子職人のコメント
6月の季節は、一年の中で雨が最も多く降る梅雨時期に入ります。
気温も高くなり、不快感も高まりますが・・・
雨があがり、太陽が顔を出し、草や葉についた雨粒が陽の光に輝いている様は、
気分も晴れやかにしてくれます。
キントンソボロを使い、雨あがりの風景を表現しました。
②びわ
びわ餡包みの雪平餅です。
吹きつけで質感を出し『びわの実』を模りました。
和菓子職人:石井光一
◆和菓子職人のコメント
びわは、5月下旬から6月下旬頃が出荷時期で、初夏を告げる代表的な果物です。
花や果実が寒害を受けやすく、温暖な地方でしか栽培出来ませんので
千葉県の安房地域が栽培の北限だそうです。
雪平餅を使い、初夏のびわを可愛らしく表現しました。
③蓮花(れんか)
薄紅色と白煉切のボカシで『蓮の花』の蕾を模りました。
中餡は、小豆皮むき餡です。
和菓子職人:石井光一
◆和菓子職人のコメント
蓮の花は、池・沼・水田などに栽培されていて、盛夏になると水上に花茎を伸ばし、
淡紅・白色など、大きな花が開きます。
くらづくり本舗・第三工場の近くにある伊佐沼にも立派な花を咲かせてくれます。
是非、蓮花が咲く頃に行かれてみてはと言う想いを込めまして、
煉切餡を使い、表現しました。
④四葩の花(よひらのはな)
紫色と白練切のボカシで、シベと葉を付けて『紫陽花の花』を表しました。
中餡は、小豆皮むき餡です。
和菓子職人:石井光一
◆和菓子職人のコメント
梅雨時期に咲く代表的な花と言えば、紫陽花ですね。
紫陽花は、花の色が開花から日が経つに従って徐々に変化します。
また、花びらに似た蕚(がく)が4枚であることから、四葩とも呼ばれます。
紫陽花の蕚(がく)を練切餡を使い、四葩の花を表現しました。
⑤せせらぎ
白中割餡包みの白手芒かの子です。
水色淡雪羹で『せせらぎ』を表し『撫子』の花を添えました。
和菓子職人:石井光一
◆和菓子職人のコメント
梅雨時期は、雨の多季節で、そのような雨の多い季節だからこそ、
水量も豊富となり、清らかな水の流れを作ります。
涼を求めて川や泉などに行きますと、せせらぎの涼しげな音が聞こえます。
白手芒かの子豆を使い、清らかな水の流れを淡雪羹で表し、傍らに
撫子の花を添えました。
和菓子職人が丹精込めた上生菓子でございます。
お茶の席等に、是非、お使い下さいませ。
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5月(皐月)の上生菓子
5月(皐月)の上生菓子
①五月晴れ(さつきばれ)
小倉餡包みの水色キントンソボロです。
氷餅を塗しツバメを乗せて、爽やかな五月晴れの風景を表しました。
◆和菓子職人のコメント
初夏の季節となる五月は、一年を通じて過ごしやすく、爽やかな風が吹く抜けて
空気がとってもかぐわしく感じられます。
五月の気持ちよく晴れた青空に、渡来したばかりのツバメが気持ちよく飛んでいる
風景をキントンソボロを使い、表現しました。
②新緑(しんりょく)
柚子餡包みの雪平餅です。
楓の焼き印と煉切の帯、うぐいす豆を付けて若葉と新緑の山並みを表しました。
◆和菓子職人のコメント
桜色も終わり、葉桜となるように色々な樹木に若葉が萌え出します。
その青々とした風景が、明るさ・やわらかさ・みずみずしさとなり
爽やかな気持ちにさせてくれます。
新緑の風景を雪平餅を使い、楓の焼き印に緑の帯とウグイス豆を配置
して『緑』の山並みを表してみました。
③野ばら(のばら)
薄紅色と白練切のボカシで『バラ』を模りました。
中餡は小豆皮むき餡です。
◆和菓子職人のコメント
ばらの花は品種改良されて、一年中見られる花となりましたが本来の最盛期は、
初夏となります。
煉切餡を使い、サジ切りをして葉を配置しました。
5月11日の母の日には、カーネーションなどと一緒に、是非!お使いになって
いただけたらと、想いを込めて『バラの花』をお作りしました。
④花菖蒲(はなしょうぶ)
紫色と白煉切ぼボカシで、菖蒲の押型と葉を乗せて『菖蒲』を表しました。
中餡は黄味餡です。
◆和菓子職人のコメント
葉が菖蒲の葉に似ていて、美しい花をつけるところから名付けられた
花菖蒲は、菖蒲湯に使われる菖蒲とは別ですが、鮮やかな紫色で
気分をリラックスさせてくれます。
花菖蒲を煉切餡を使い、型押と葉を配置して表現しました。
⑤淡紅牡丹(あわべにぼたん)
白餡包みのとら豆かの子です。
薄紅色を巻いて、庭石に落ちた『牡丹』の花びらを表しました。
◆和菓子職人のコメント
牡丹は、初夏を代表する花です。
香り高い大型の美しい花が開き、中国では『神の花』とも呼ばれるそうです。
埼玉県では、東松山市のぼたん園が有名で、驚きを憶える位の立派な花々が
見られます。
牡丹の花をとら豆かの子を使い、庭石に見立てて庭石に落ちた風情ある
牡丹の花びらを表現してみました。
和菓子職人が丹精込めた上生菓子でございます。
お茶の席等に、是非、お使い下さいませ。
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